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一級建築士事務所 ケンソウアーキテクツ

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都市と空間の光について

 

現代の都市では闇がどんどん追いやられ忘れ去られてしまっていってるように感じます。

私が田舎暮らしをしているせいだけなのかもしれませんが…
たまに都心に長期間滞在すると、異様な明るさに心が疲れてしまいます。

もちろん、暗いところでは文字の読み書きはできないし、チカチカと明るい方が華やかな感じもすると思います。
だからなのか、暗い場所はなんだか問題でもあるように捉えられがちですが

光があるから闇があり闇があるから光があるはずです。
片方しか見ないでいると、とても大切な何かを失ってしまう事があるのではないかと思うのです。

現代の人々は少しばかり、光に対する感覚と同時に感性が失われてつつあるのかもしれません。

一日の始まり、暗闇から白々と夜があけてくる時の光のグラデーションと静かな時間。

一日は必ず暗闇から始まるという事に心が癒されると感じるのは私だけでしょうか。

同業者の方と話をしていて
「暗くてクレームになる事があっても、明るすぎてクレームになる事はないでしょ?? だから明るめにしておけば問題ないよ。」
という言葉を聞いてなんだかとても悲しい気持になった事があります。

暗い場所にいると不安になってしまうのかもしれないけれども…

暗闇の中の一つ揺れるのキャンドルの光はロマンチックでそんな場所では人同士の距離も近づくのか
普段ははずかしくて面と向かって話せない事でもちょっぴりのアルコールの力も借りつつ距離が近づいて行く。

普段見慣れたものでも一筋の光に照らされた人や物はドッキッとするほど美しく感じたりするものです。

陰影礼賛というと大それた表現になってしまうけれども、闇と光によって創り出される空間の豊かさも感じてみて下さい。

 


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