建築材料に新しい素材がどんどん利用されます。
ビニール素材や・ボンド・塗料等、価格が安く高性能汚れに強くきれいに見える。
業界ではみんな使っているから……だから大丈夫。
お施主さまからもなるべく汚れなくて、メンテナンスがいらないように…
という要望をよく聞きます。
メンテナンスは費用も手間もかかるし、当然だと思います。
もちろん中には本当に良い物もあります。
しかし、人の健康にとって悪性物質といわれていたアスベスト。
健康被害がでる可能性があるとわかっていたにもかかわらず10年以上も建材として利用されつづけていました。
クロルホルピスやホルムアルデヒドによる喘息・アトピー等の問題。
多くの被害者がでた後、やっと建築基準法に使用規制について明記されました。
しかし、これからも建築材料による健康被害はなくならないのではないかと私は思います。
なぜなら、新しい素材はリスクを伴います。
実験等によってすぐに結果のわかるものは規制されるでしょう。
しかし、年月が経過したあとでないと有害性を確認できない材料もたくさんあります。
何十年もかけて新建材を許可する制度を設けたとするならば、経済発展に大きなブレーキをかけてしまうことになります。
家の全てを自然素材で造るべきだという事では決してありません。
現代の通常の家づくりにおいて、新建材をまったく使用せずに家を造るという事はほぼ不可能に近い事です。
メンテナンス性やコストなどと相談しながら、どのような素材を使用するのかを少しだけ立ち止まって考えてみる必要があると思うのです。
あなたは経済発展や家を造るコスト削減の為に健康を犠牲にしますか??
あなたの今いるお子様やこれから生まれてくる赤ちゃんたちが聞いた事もないような、病気で苦しむ結果となってもしょうがないと思いますか
アスベスト問題がそうであったように行政や業者は住まい手を守ってはくれません。
判断する事ができるのは私たち自身です。
これから家を買う、又は建てる方にもう一度、本当に考えてほしいのです。