これは設計事務所にとっては最も重要な事でもあります。
建築物はそれ単体で成立する事はありません。
必ず周囲との関係性の中で成り立っているからです。
私たちが設計を行なう際には必ず何度も現地に足を運び
様々な要素を検討して設計を行います。
のどかで風情ある田園風景の街並に
突如として出現するテラテラのサイディングを見ると
とても残念な気持ちになります。
その家が建てられる場所が都市なのか地方の自然の中なのか…
それによって、デザインや使用する素材も変わります。
日本全国、様々な特徴ある場所や地域があるにも関わらず
同じカタログの中から、全てを選択するというのは少し残念な気がします。
開口部、1つ設けるにあたっても
隣地との関係性や日当り、その窓から見える景色などで位置や大きさが
変わってきます。
敷地が、変形していたり、高低差があったり、狭小であったりと
ハウスメーカーでは建築できない
マイナスとされるような要素であっても…
人間の適材適所と同じです。
計画の方法によりそのマイナス部分をうまく利用する事で
通常よりも魅力的な家の特徴に変換する事も可能なのです。