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無垢縞柿の床柱 和室造作の移設

欄間や壁、床柱も設置されました。この移設された床柱、縞柿という種類の銘木です。

柿の木は通常白っぽい色をしているのですが、希に黒い色をした部分を持つ柿の木があり黒柿と呼ばれています。

一説では、木のタンニンと土中の金属質が作用して黒色になるといわれて
いますが科学的には解明されていないようです。そして、その黒色と通常の木の色が混ざり縞模様になった部分を特に縞柿と呼び大変貴重で高価な木なのです。

茶道などをされている方はたまに見かけることがあると思いますが菓子器、お棗、茶杓などにも使用されたりします。小さなお棗でもウン十万も価格ですので、この柱全てが縞柿の無垢材ですのでちょっと恐ろしいレベルです。

普段あまり使う事のできない良い材料に関わりを持つ事ができるというのは、建築士としてはとっても嬉しい事です。

そして物はあるべき場所にあるというのが全ての人にとって幸せなんだと思います。
誰も見ていない時にすりすりと、ほおずりしたい気持ちでしたが……なんとか我慢しました。。笑

写真では少しわかりにくいですが色のグラデーションと鈍い光沢がとても美しいです。設置されるまで現場に無造作に置かれていたので、内心ドキドキ。

完全に現場に施工されてから、木の種類が珍しいことを説明しました。

中庭 ガラスと床の御影錆石貼

中庭部分にも外壁と同じ御影の錆石を貼っています。
内部と外部が同ように仕上げられその境界に枠のないガラスを入れます。
 そうする事で内部のような外部。外部のような内部が生み出されます。

中庭の真ん中にはシンボルツリーが植えられます。室内からガラス越しに植栽を眺める事ができます。

室内から石のステージが浮いているようなデザインとしています。

壁の位置と石の割付を合わせる事ですっきりした空間になります。
丁寧な施工でビシッと納まっています。
気がつきにくい部分ではありますがこういった場所を丁寧に一つ一つ積み上げていく事でパッと見た時に上質な空間だなぁと感じられるのではないかと思っています。

石の家 竣工写真

石の家の竣工写真が出来上がりました。
 
数カットアップしております。工事経過が少し遅れておりますので引き続きアップしていきます!!

エントランス部分 スチール製の玄関建具とガラスに半透明のシートを貼って光が透過する仕様になっています。

中庭部分。石張りの中庭は扉で仕切る事が出来るようになっています。
奥に長い敷地形状となっていますのでこの中庭から光を取り込めるようになっています。

右手はエレベーターの乗口です。中庭に段差をつけていますがエントランスより段差無くエレベーターまでたどり着く事ができます。

3階部分のダイニングキッチン。照明の下にテーブルを置けるようになっています。
ロフトスペースへの階段とハイサイドライト。吹き抜けを設けてのびのびとした明るい空間になっています。