解体工事スタート―建てる前に考えること ― 解体工事と事前調査の大切さ。

今回の計画では、既存住宅の解体工事からスタートしています。
敷地には高低差があり、既存の擁壁を残したままの解体となるため、通常よりも慎重な作業が求められます。
また、この場所は住宅地ではありますが、バス通りに面した敷地でもあります。
そのため近隣への配慮だけでなく、通行への影響にも注意しながら、騒音や埃の対策を行いながら解体作業を進めてもらっています。

仮囲い

前回のブログでも書いた通り、現在は建築する施工業者をまだ決めていない段階です。
そのため今回は、お施主さんから解体業者さんへ直接発注する形で工事を進めることにしました。

スケジュール管理や見積内容の確認、解体範囲、そして解体後の地盤の状態など、事前に整理すべき内容を解体業者さんと共有した上で解体工事の契約を行い、着工となります。

運び出し

実は土地の契約前の事前調査の段階で、敷地内の空きスペースに埋設されている灯油タンクがあることも確認することができました。
消防へ確認を行った上で、安全に中身を抜き取り、適切に撤去する予定です。
土地契約・解体工事では、このように予想していなかった地下埋設物が見つかるケースも少なくありません。
その場合、追加費用が発生したり、工期が延びる可能性があります。
また、「掘り起こすのが大変だから」とタンクを埋めたままにしてしまうと、将来的なリスクが残ります。
タンクが腐食すると残った油が漏れ、土壌汚染や地下水汚染につながったり、タンクが錆びて潰れることで地盤沈下を引き起こす原因になることもあります。

建物を建てる前の工程ですが、こうしたリスクを避けるためにも、書類の確認や現地での事前調査を丁寧に行うことがとても重要になります。
建築は新しくつくる仕事ですが、実はその最初の一歩は、敷地の状態を正しく知ることから始まります。

アスベスト確認調査と解体工事見積の現地調査依頼

解体工事の現地調査と見積依頼が始まりました。

既存建物がある場合、建物をつくる施工会社が解体も行うことがほとんどです。
今回は擁壁の範囲や高さなどの最終確認が必要で不確定要素が多い為、解体のみ別に先行して行うスケジュールとしています。

新築部分の適正な見積依頼をする為には可能な限り不確定要素を取り除くことが重要です。

地下空間

鉄骨の既存建物なので吹付断熱が見つかり、吹付断熱、屋根などのスレート、外壁の吹付材のアスベストの含有の調査を行いました。

鉄骨とブレース

サンプルを調査機関に送付して結果を確認後、解体見積確認そして解体業者さん決定との流れとなります。

解体前建物

前回の記事にて敷地の考察を行なっておりますが、解体前ではその状況の整理をするまで不確定要素が多くなかなか大変です。土地を購入する為には状況が判断できないとなかなか難しいと思います。

土地購入後、解体が終了すればほぼ不確定要素がなくなります。答え合わせみたいな感じでしょうか。。

敷地に対する考察と設計プロセス バス停前のランドマーク

建物外観の初期スケッチ。
建物の足元部分は既存のコンクリート擁壁。基礎のようにも見えますが、この部分は建物と別の構造になっています。その擁壁の上に木製のボックスが浮かんでいるようなデザイン。

ボリュームとして平家建のような曖昧な高さで設定。西側から見た目は1階ですが実際には2階部分となります。
道路と擁壁の間に2m以上の距離がありますので、その空きスペースを利用し全面に砂利敷き、植物を植えて小さな公園のような雰囲気に。

バス停で待っている人の目を楽しませることができたら良いなと思っています。

この正面デザインには実用的な大きな理由もあります。
計画地の西側は大通り。路線バスなどが通行していてかなり騒がしい雰囲気。
西陽も当たるので、音環境、光環境、温熱環境、プライバシー確保の面でもできる限り閉鎖的なプランにしたいと考えました。反面、2面の大きな道路に面する角地でもあるので遠くからでも建物が認識でき、外観デザインとして重要な部分。それらの理由からこのデザインが生まれてきました。

周辺の方のちょっとしたランドマークになって、会話の中に「バス停前の木のボックスを少し進んだ 〜」みたいな感じで登場できると良いなぁと思っています。

その他の方位に関するプランニングの考え方も徐々にアップしていきます。