住宅の基礎工事が始まる前には、まず建物が建つ範囲の地盤を平らに掘削する「根切り(ねぎり)」を行います。 これにより基礎を地表面より深い位置に設置し、建物を安定して支えるための準備を整えます。

その後に行うのが「地業(じぎょう)工事」です。
これは基礎そのものではなく、基礎を支えるさらに下の地盤を整える重要な工程です。
今回の現場では、砕石と細かな砕石を混合した材料を敷き込んでいます。それをランマーによる十分な転圧を行います。
砕石同士がしっかりと噛み合うことで一体化し、建物の荷重を均等に受け止める強固な支持層をつくります。

その上には防湿フィルムを敷設します。
ベタ基礎の場合は省略も可能ですが、地面からの湿気をより確実に遮断するため、当事務所では施工をお願いしています。
さらに、防湿フィルムの上には「捨てコンクリート」を打設します。
近年は省略されるケースも多いようですが、ケンソウアーキテクツでは必ず施工していただいております。 捨てコンクリートは構造的な強度を担うものではありませんが、基礎の位置や寸法を正確に施工するための墨出し精度を高める役割があります。また、鉄筋を適切にコンクリートで包み込むための「かぶり厚さ」を確実に確保できるので、耐久性の向上につながります。

完成後には見えなくなってしまう部分ですが、住まいの品質や耐久性はこうした地道な工程の積み重ねによって支えられています。
華やかなデザインだけでなく、長く安心して暮らせる住まいを実現するために、見えない部分にも丁寧な仕事を重ねていただいております。
