日別アーカイブ: 2011-01-07

無垢縞柿の床柱 和室造作の移設

欄間や壁、床柱も設置されました。この移設された床柱、縞柿という種類の銘木です。

柿の木は通常白っぽい色をしているのですが、希に黒い色をした部分を持つ柿の木があり黒柿と呼ばれています。

一説では、木のタンニンと土中の金属質が作用して黒色になるといわれて
いますが科学的には解明されていないようです。そして、その黒色と通常の木の色が混ざり縞模様になった部分を特に縞柿と呼び大変貴重で高価な木なのです。

茶道などをされている方はたまに見かけることがあると思いますが菓子器、お棗、茶杓などにも使用されたりします。小さなお棗でもウン十万も価格ですので、この柱全てが縞柿の無垢材ですのでちょっと恐ろしいレベルです。

普段あまり使う事のできない良い材料に関わりを持つ事ができるというのは、建築士としてはとっても嬉しい事です。

そして物はあるべき場所にあるというのが全ての人にとって幸せなんだと思います。
誰も見ていない時にすりすりと、ほおずりしたい気持ちでしたが……なんとか我慢しました。。笑

写真では少しわかりにくいですが色のグラデーションと鈍い光沢がとても美しいです。設置されるまで現場に無造作に置かれていたので、内心ドキドキ。

完全に現場に施工されてから、木の種類が珍しいことを説明しました。